2021年の要曲。
要曲
2021年を表す1曲。
その年の要となる1曲はとてつもない想いを込めて決めている。
込めて、というよりは、どうしたって込もってしまう、そんな感じかな。
振付ダンス全楽曲コンプリートの126曲まであと4年で達成。
2016年からMASQをスタートして、レッスンに選んできたのは自分の好きな曲、アガる曲ばかり。
安室ちゃんのファンではあるけど、正直、聴いていない時代もあったし今でも聴き込んでない曲は、ある。
そうなるとやっぱり馴染みのある楽曲を優先したい。
それに、そもそも2025年にフルコンプする予定なんて2016年にはなかった。
フルコンプは夢の1つとして持ってはいたけど、いつになるかなんてわからなかった。
だけど、安室奈美恵さんが引退発表をされてファンにとって「25」が深く刻まれたことで25をとても意識するようになった2018年。
2018年は安室奈美恵さんの引退に合わせてMASQ LIVE STYLEは幕をおろして、2019年はいつものスタジオでゆるーく始まったSHINE MORE MASQ
翌年の2020年からグッと方向性が変わった。
25のインタビューで、「この5年で気持ちの整理をつけてきた」と安室ちゃんが言っていたのを聞いて、「20周年のときも相当な気持ちがあったのだろうな」と勝手に想いを馳せたことで「2020」と「20」を重ねて見るようになった。
そうなれば当然、「2025」と「25」もあるわけで。
25周年の数字が入っている2025年にフルコンプしたい。
そんな夢ができた。
そこで2020年からは5年をかけてしっかりと楽曲チョイスしたセットリストを創ることにした。
まだ踊っていない楽曲の歌詞を、脳内で音を流さずに読み込んで、今の自分の心と向き合う。
5年先の未来を考えながら。
その年にしっくりくる歌詞、気持ちを表すのが要曲。
1年の締めくくり。
2021年はmake it happen
初めて「リアルな構成」に本気で取り組んだ2021年。
リアルな構成
ダンスにおいて構成は命、といってもいいぐらい大切な要素の1つ。
それと、センスが問われる。
これは高校時代に学んだ。
構成に惹き込まれるチームは上位に入賞していたし、技術力もかなり高かった。
構成の威力を目の当たりにしたのは入学して2ヶ月後の全国大会予選。
それまで自分のチームしか見てこなかったこともあって、会場に集まった他校のチームを見て、
ドクン。
「つ、強そう・・・」
ヘアスタイル、メイク、ユニフォーム、チームバッグ、チームメイトから「上手」が溢れていた。
そんな中で始まった予選大会。
他校の演技を見て、その構成力に圧倒された。
「このチームが優勝だろうな」が素人でも分かるほどの構成力。
それぐらい構成は人を魅了する。
分かりやすいところだと、日体大の集団行動のような。
観ているだけで心が動くのではなくて、
観ている人の心を震わせるために、
ミリ単位で調整しまくって緻密な計算の上に完成されたものが構成だと私は思っている。
だからMASQの初ステージでも本当は安室ちゃんが実際に動いている構成を取り入れたかった。
取り入れることでリスペクトを表現できる気持ちもあった。
だけど、ダンス未経験者さん初心者さんにとって構成を覚えたり表現したりすることは壁が高いことも知っている。
だから2019年は、1曲1ポジション固定。
2020年は3ポジションぐらい。
構成量は楽曲とコンセプトによってピンキリだけど、安室ちゃんだと30ポジション以上の楽曲が多い。
みんなが楽しかったらそれでいいと思う反面、いつかは必ず実現させたいリアルな構成。
そんな想いを抱えながら2021年のメンバーが固まった。
このメンバーなら・・・このメンバーならいける。
「今年はリアルな構成を取り入れてみようかなと思ってるんだけど、どうかな?」
「わぁ!!やろうやろう!!」
「すごい!たのしそう!!」
こんな反応をしてくれるメンバーのおかげで初めてリアル構成を取り入れることが決まった。
「全楽曲はみんなも覚えるの大変だと思うから、やりたい曲アンケートするね」
最初は数曲の予定だったけど、NAKEDをやってみたら楽しすぎて、みんなのテンションもアガって、ほとんどの楽曲にリアル構成を取り入れることにした。
夢の実現。
make it happen
「ここはyour wonderland」
今年の楽曲選びをしてるときにこの歌詞が刺さった。
MASQは楽しむことが1番大切、をコンセプトにしているからダンス経験で人を見ていない。
踊れなくても大丈夫。
楽しかったらそれでいい。
安室ちゃん、ダンサーさん、スタッフさん、ファン、MASQメンバーにリスペクトと愛があるなら、MASQでは何もかも許される。
安室ちゃんやダンサーさんがステージで動いていた軌跡を辿る夢も見せてあげる。
MASQはあなたのワンダーランドですよ、たのしんでください。
Love and Dream
「実現する」という意味を持っているmake it happen
リアル構成を実現する2021年にピッタリな曲。
オールセンター
どうしても、センターに入りたかった。
ダンス経験があればあるほど、本気の舞台経験があればあるほど、センターに入ることがどれだけのことか思い知らされる。
高校時代の3年間、センターに入れてもらえることはなかった。
3年生になって、やっと、初めて、センターに入らせてもらったけど、それでも、私との技術力に圧倒的な差がある子がセンターで、私は裏センターだった。
センターに立てるのは先輩か、圧倒的な経験値があるメンバーだけ。
あとは横と後ろに回される。
実力が結果に繋がるから、センターは立てない場所、責任がのしかかる場所と育てられた。
私はそういう環境で育ったから、MASQでこんなにもセンターに立たせてもらえることが本当にありがたい。
とてつもなく嬉しい。
叶えることのできなかった夢が今叶っている、そういう感覚。
だからと言ってセンターにずっと入っていたいかというと、そういうわけではない。
センターに立つことで、新しい世界や感覚を掴むことができることと、私が過去にセンターに入れなくかった気持ちをメンバーには味合わせたくないからみんなのことをセンターに入れて、なるべく平等に回したい。
ただ、今年の要曲は初めてのリアル構成だったからオールセンターに入れさせてもらうことにした。
マントのこだわり
さっきの写真からまったく進んでないけど、この1枚の写真で伝えたいことがありすぎる。
まずマントから。
この紫のマントはMASQ LIVE STYLE 2018のソロ曲、Violet Sauceの衣装。
make it happenの衣装と言えば、紫×ネオングリーン。
エヴァンゲリオンを1回も観たことがない私ですら「エヴァっぽい」と思ったぐらい強烈なインパクトがあった。
衣装について詳しいことはまた衣装記事で語ろうと思うけど、このマントをどう使えばオープニングのクッパ感が出るかな?と試行錯誤した結果、バックスタートで腕をあげることにした。
クッパっていうのはマリオのことなんだけど。
イントロがクッパすぎて、クッパと呼んでる。
あのイントロクッパの振付を踊りたい気持ちは、すごーーーくあった。
なぜならそもそも振付ダンスでやってるわけで、踊れる範囲はすべて踊りたいと思うし、安室ちゃんだってイントロから踊ってるんだからほんとは踊るべきパート。
だけど、抜いた。
すんごい悩んで悩んで、抜いた。
これはこれでオリジナリティに溢れていて、マントの歴史を繋げられて、世界観に合う構成を表現できたことがたのしかったから満足。
ただね、
このマントを羽織ると、ディズニーランドの伝説ショー、ワンマンズドリームⅡの女王(魔女)が後ろ向きでカニ歩きして出てくるところをやりたくなってしまって気持ちを抑えるのが大変だった。
今はディズニーじゃない、安室ちゃんだぞ、みたいに制したよ。
けど、エンタメという点では安室ちゃんのステージとディズニーのステージショーはすごく共通点があるというか。
ある日、ランドでステージショー観てたときに、「あー、安室ちゃんはミッキーなんだなぁ」と思ったことがあって。
違うんだけどね。
違うんだけど、圧倒的なスターという面では重なる部分があるのよ。
安室ちゃんはスターという言葉じゃ済まされないけれども。
そんなこんなで、このマントを羽織って後ろを向くと、どうしても、
「白雪姫?!」
と目をかっぴらきたくなるんだけど、そこはね、違いますよと。
1年の締めくくりに鏡見てる場合じゃない。
フロアと3mm
まだこの写真だよ。
フロアに入ってるりょうちんとさとみちゃんを見てほしい。
これはレディースさんの振りをやってるところなんだけど、お顔がフロアまで3mmなのね。
フロアまで3mmとか、ドラえもんなのかなって。
ドラえもん3mm浮いてるからね。
それぐらい近いんだけど、この体制、信じられないぐらいきっついのね。
足を立てるのも、腕を曲げるのも、3mmにするのも、めちゃくちゃキツいの。
なのにさとみちゃんとりょうちんはレディースダンサーさんさながらのポージング。
特にりょうちん、ダンスやったことないのにこんなギリギリまで攻め込んでるのがどうかしてて。
だから、聞いたよね。
「きつくないの?なんであんなにいけるの?」
って。
そしたら返ってきた答えがこれ。
「なんかできた!」
なんか、できた。
そんな答えがあるだろうか。
「どうしてもできない!」ではなくて、なんか、できた。
おかしい。
いろいろおかしい。
でもそれができたからレディースダンサーさんみたいにカッコよかったね。
ここです。
こっからお顔をあげるとこうです。
泣けるーーー。
ほんとーこんながんばってーーー2人ともーーー。
この表情をみてよーもうー本気なんだよー。
MASQファンは知ってることだけどさ、さとみちゃんとりょうちんはとてもかわいくって、ダンスシーンにおいてもカッコいいよりは「かわいい」が似合う2人なのね。
2020年までは「かわいい」が目立ってた2人だけど、1年でこんなカッコよくなる?
信じられない成長っぷりだよ。
もうそれがグッときちゃうよ。
それでさ、さとみちゃんもこんなに低いとこに目があることなんて生まれて初めてのことだからさ、座ってたゲストとすごい目が合ったらしくて。
笑ってるーーー!
すごい笑ってるー!なんなのー!
最高だよーーー!
もう、こういうのがいいよね、ほんといい。
そのころメンズたちは
まだこの写真だよ。
メンズパートをやってくれたあやちゃんとねねちゃん。
この5人で考えると、強さを表現できるあやちゃんとねねちゃんにメンズを頼りがちなんだけど、こんなかわいい衣装なのに表現がメンズすぎてメンズに見えるよ。
ねねちゃんはダンス経験豊富、感情表現がとても豊かだから何をやってもらってもこなしすぎてなんでもついお任せしちゃう。
覇気が出てるよね。
細胞がメンズになってる。
ねねちゃんの出す雰囲気は全員だいすきなのよ。
そしてあやちゃんもまたこの1年で急にカッコよくなっちゃってさー。
あやちゃんもメンズさんレディースさんどちらもできるけど、2021のときこんなメンズ感はまだ持ってなかったよ。
それが見えるのがもうねー。
くぅーー。
ってことをね、言いたかったのです。
では次の写真をご覧ください。
セルフ登場
マント活用法。
せっかく羽織ったマント、どうしたら活かせるだろうかと考えた結果、
顔を隠したままゆっくり正面に向く
ゆっくり顔を出す
「白雪姫?!」ができないから、それなりに「わたしの登場です感」を出したくて。
安室ちゃんみたいに油圧式のステージがあればさ、ステージに押されてそれっぽく出ることができるんだけど、そんなセットないじゃんここにはさ。
スタジオだから。
なんのセットもないし、階段もない。
だから身1つで体現できたらいいなと。
こちらとしてはありったけの細胞たちを集合させて、空気に圧をかけて、腕カチカチにして、息止めて、出てる。
私なりの表現だけど、顔まわりの空気は次元が違うはずだよ。
この空気感から何かを感じてもらえれば嬉しい。
そしてこのときのメンズはすごいよ。
ドンドンドンドンの音に合わせてNAKEDみたいに四つの角を取っていくのだけど、とんでもないカッコよさよ。
レディースのドンドンは胸のヒットなんだけど、もうーほんと。
さとみちゃんとりょうちん、こんなに胸打てるようになったなんて。
天使か悪魔か
天使か、悪魔か。
俺か、俺以外かみたいになっちゃってるけどね。
天使か悪魔かなんて歌詞だったから、「ステージでどうパフォーマンスするんだろう!」ってワクワクしてたけど、安室ちゃんはレディースさんが倒れる方向に手をグーっと伸ばして、グーっと引き戻してレディースさんを操ってる表現をしてた。
連動振りというのかなー、なんていうんだろこれ。
この表現方法はわたしも大好きなやりかたの1つだけど、今回は天使と悪魔をそれなりに表現したくて、ここも振りを抜いた。
天使のわかりやすいイメージとしては、
くるくるパーマ、ラッパ、輪っか、裸
なんだけど、わたしくるくるパーマじゃないし、ラッパ持ってないし、まだ頭に輪っかついてないし、裸だと捕まるからさ。
違うイメージを考えてみたの。
そしたら天使ってなにかと目を閉じがちなイメージがあって。
だから「スヤァ・・・」みたいな感じを右に出してみたの。
そして、悪魔はこう。
もうちょっとあからさまじゃない悪魔のシグネチャーにしようかと思ったんだけど、爪を立てたい、の気持ちがあって。
爪を立てて、跡を残したい、のほうが近いかな。
悪魔のわかりやすいイメージは、フォークみたいな槍、赤い下三角の目、矢印のしっぽなんだけど、
わたしフォークは持ってるけど槍は持ってないし、目は充血してないし、しっぽも生えてないからさ。
悪魔ってどんなイメージかなって考えたときに「鋭利」さがあるよねと思って。
だから爪で引っ掻きたくなった。
そんなわけで右と左で天使と悪魔を表現してたところ。
ためらうことないHesitation
「へーずぃーてぇーいしーん」のとこ。
「ショーン」と言わないところがすき。
Hesitationは、「ためらい」という意味らしいけど、ためらわずに後ろから前にグングン出てきたし、みんなもたまらわずにグイグイ動いてる。
そんなヘジテイシン、たぬさんがすごい瞬間を撮影してくれてる。
マントが海みたいになってる。
サーファーがくぐるビッグウェーブみたい。
瞬撮。
へい!ふー!
へい!ふー!
ゲストも一緒にヘイフー!
こういうコーレスがあると一体感あって高まる。
踊ってる側もヘイフー言っちゃう。
ほんとだったらここは「カモン、カミン」を言って、ゲストに「へい、ふー」をしてもらうのが良いんだけど、安室ちゃんのLIVEではどうしたってヘイフー側だからね。
ヘイフーを言い慣れすぎていて、LIVEさながらにヘイフーを言ってしまう。
出演メンバーみんなそうだったんじゃないかな。
指の隙間から見えるリアルゴールド
「The golds the girls すべて溢れてるー」
ここの振りがすごくてね。
両手からGOLDがジャラジャラ溢れてる感じになってるの。
なんていうか、カリブの海賊でいうところの宝の山ぐらい。
「こんなにありやっせ親方ァ」ってニマついてる海賊ぐらい。
だから腰をしっかりと落としてグイグイスイングしてるんだけど、このポジションにCOMEXで入るのがほんとにきつくて。
だけど全員がしっかりプリエしてジャラジャラ揺れてるのがステキなとこ。
ライトのON・OFF
ここの振りもさーおもしろい。
ライトのON・OFFが明確。
こういうのすき。
マントをひるがえして2Fへ
実際のステージでは安室ちゃんとレディースさんは階段を上がって2Fにいくんだけど、階段とかないからエア階段。
ほんとはこう。
ここでやっと私がセンターから抜けるからみんなのことがよく見える。
みてくれよ、ない階段をみんなで登ってるんだよ。
こんなことができるのが嬉しいよね。
そしてこの階段で反ってくんだけど、後ろに体重乗せられないからめちゃくちゃキツい。
だけどプロはこう。
柔軟性が0と100ぐらい違うの重々承知なんだけど、それにしたってヒール履いてこの反りってほんとリスペクトしかないなぁ。
2サビのはっぷん、みんな楽しそうだなぁ。
なんかもうこのあたりにくると、「いよいよおわり」を感じてくるんだよね。
5幕は残ってるけど、5幕って爽やかに切り替えるから、1年の集大成がここにすべて詰まってる感じで。
だからCOMEXを履いてかれこれ9曲目で足とかおわってるけど、気が乗っかってるから足とかじゃなくて。
なんかもう心のままに、想いのままに、表現したいことを自由に表現できてる、させてもらえてることが楽しくて嬉しくて。
そのままDメロに入るんだけど、やっぱここでも好きなことをさせてもらってさ。
Dメロに入る前のタンザライトがOFFになってる状態。
これきついんだよ、ほんとにきっついの。
ヒール履いたまま勢いよく下向くとかね、軸取れなくてプルプルなのにみんなタンザライトOFFを全力でやっててさ、泣けるねー。
影がほーら
出ました、連動振り。
どうしてもすきなんだよね、これ。
なんでこんなにすきなんだかはわかんないけど、観てるのもやるのもすき。
みんなが揺れる方向に合わせて腕をゆらゆら。
夢見せてあげる MASQはYour Wonderland
タンザライトのグングン
このグングン、速いのよ。
重たさを残しつつスピードコントロールしないと質感が出にくいとこなんだけどいかんせん速くてすごく難しいけどみんなたのしそうなのが最高よ。
タンザライトON・OFF
いやーーーーーー
もうーーー、ほんとありがとね
みんな・・・
ありがと
M16 make it happen