やまぴ with SUPER MONKEY図
「安室ちゃんポジションは誰も取らずにモンキーズに徹そう!」
これまでどの曲も「安室ちゃんを踊る!」をやってきたから急にモンキーズになるなんて斬新な構成すぎる。
4人でモンキーズの練習をするときは「安室ちゃんはずっとセンター」って感覚で動くから、4人でやってても「見えないけど見える安室ちゃん」がセンターに入って5人でやってる不思議な感覚があった。
この見えないけど見える安室ちゃんのことを「エア安室ちゃん」と呼んでいたんだけど、やまぴが入ったことでなんか見えた。
私はタケノコ名人ですからね~
「タケノコ取ったらくるりんエイヤ!」というオリジナルの覚え方。
タケノコニョッキでこんなポーズしたよね。
ちょっと個人的なことを挟むけど、モチモチした食感の食べ物が好きでね、ニョッキもそうだよね。
だからさ、「タケノコニョッキって知ってるー?」って聞かれたときに、こう答えちゃったの。
「それは食べたことないわー」
タケノコのニョッキ、じゃなかった。
「すごい斬新な創作イタリアンだなー」
と思ったら全然違った。
フルスピードで両手を天に突き刺すゲームだった。
そんなゲーム性がわかったからイチニョッキとかニニョッキとかで遊んでたけど、自分がタケノコになる日が来るなんて思いもしなかったよ。
だけどね、Stop the musicの振り覚えでタケノコのポーズが出てきたもんで、
「このタケノコ、誰が刈るんだろう?」
って考えちゃって。
タケノコを刈れるだなんてすごい人だと思うの。
だって木になるかならないかの瀬戸際を見極めて「これは刈ってもオーケー」っていう判断でザンッ、とやってるでしょ、カマかなんかで。
そうなるともうタケノコを刈れる人なんてタケノコ名人なのよ。
もうね、あの刈り方は匠の技。
名人じゃなければタケノコなんて刈れない。
だからね、振り覚えのフレーズはこうなったよ。
「私はタケノコ名人ですからね~・・・どんどんカット!」
膝とつま先は外!!
これね、見てもらったらわかるんだけどレイディースたちとやまぴのフォームが全然違う。
メンズは普段から足を内側にして座ったりすることがないから開きやすさってのがあるのかもしれないけどこの外旋されてる脚の出し方が超理想的。
「膝とつま先は外!」は16歳のときから何度も言われてきた。
言われてきたってもんじゃないな、すごいシャウトされてきた。
膝とつま先が内側に入っちゃうのはダンス界で御法度ぐらいの勢いだから気をつけてはいるけど、私の場合は内股な上に外旋ができないという骨格かなんかで理想的なフォームを取ることができない。
整骨院に通ったりバレエ習ったら治るかもだけど、右の股関節は20代のときにちょっとやっちゃってから左と同じとこまで開いてくれない。
ストレッチのたびに違和感があるからわりと困ってて整骨院に行ったこともあるけどプロ選手が通うぐらいの整骨院じゃないとダメなのかもしれない。
それに右足首は高校のときに骨折してるし、COMEX捻挫を2回もやっちゃってる。
左足の親指はなぜか立てることができないし、肘と肘もくっつかない。
こんな風に技術面ではないところであっても理想のフォームが全然取れないけど、MASQをスタートしたばかりの頃に比べたら少し整ってきたかな。
ダンスのフォームを理想的なレベルに引き上げたい気持ちは16歳から変わってないからミリ単位を年単位でがんばるだけ。
振付にも時代とセンスがある
SHINE MORE MASQ 2021のセットリストに入れた「太陽のSEASON」のサビでもこれと同じポーズがある。
コレオ(振付)って曲によって全然違うけど、「あー、この振りあの曲でもやったな!」はわりとあったりする。
でもDamageのコレオをご担当された世界的ダンサー、DA PUMPのKENZOさんは「前と同じ振付を絶対入れないと決めてつくった」らしく、もうリスペクトがとまらん。
たしかにDamageの振り起こしをしたときに「これ前にもあったな」は感じなかったし、「この振り新しいなあ。どなたのコレオなんだろう?」って気になって調べたらKENZOさんで「なるほどねーーーはぁーーーーーん!」ってなったね。
振付ダンスを80曲以上踊ってきたからこそわかるこういった発見はいつも嬉しいし楽しい。
Stop the musicの「やめてよ」みたいな振りは太陽のSEASONと同じっていうことが「この時代の振り」を物語っている。
踊り続けてきたことで「振りにも時代がある」が分かるようになってきた。
「あーこれちょっと古いな」
「あーこの振り新しいな」
「あーこの振り流行ってるな」
こんなことを感じられる。
餃子の珉珉
「ミンミン!」
すべてはうららちゃんの耳から始まった餃子の珉珉。
Stop the musicの練習中、1サビが終わってから間奏に入るたびにうららちゃんが言う。
「ミンミン!」
「なにそれ笑」
「え、ミンミンって言ってるじゃん裏で!」
「え?」
「♪チャララン・・・ララララ(ミンミン!!)」
言ってる。
たしかにミンミン言ってる。
それからはもう耳がミンミンを捉えたくてしょうがない。
間奏がくるたびに「ミンミン!」って言いたくてしょうがない。
私が知ってるミンミンなんて餃子の珉珉ぐらいなもんで、間奏で「餃子の珉珉!」を連呼してたら、
「せーの!餃子の?!」
「珉珉!!」
コール&レスポンス成立。
こういう音を拾って声に出しがちなうららちゃんがいなかったら誕生することのなかった餃子の珉珉だけど、もう1つ爆誕したものがある。
それがミンミンソックス。
ご覧いただけるだろうか、やまぴの靴下を。
ラーメンとか餃子の楕円皿のフチに描かれてる赤いうずまきの中華柄のやつ。
かんたんな迷路みたいな、あれ。
あの中華柄のソックスをね、本番だけ衣装として履いてきたのよ。
いや、そもそもね、なんでそんな靴下持ってんの?っていう話なんだけど。
「餃子の珉珉だからこれにしてみた」とか言ってた。
こういうどうしようもないところに本気出すのが好きなMASQにとって珉珉ソックスが刺さらないわけがない。
「どうかみんな珉珉ソックス見て!!」っていう気持ちで指差したら、
すかさずこれよ。
これ以上ない魅せ方。
餃子界のパリコレ。
この珉珉ハイソックスのおかげでスーパーモンキーズたちの「餃子を運んでる感」が餃子屋のそれ。
もうさとみちゃんの餃子なんてまもなく7丁目3番地8号室に届きそう。
スーパーイーツ。
モンキータイム
あやちゃんMINAさん感すごい出てるね。
ここの縦一列はテレビ構成の中でも「あーここが見せ場なのかー」って感じたところだったからロールオフを取り入れたんだけど、もうこれがね、全然できなくって。
できないっていうかサボってただけなんだけど。
振り入れをするのは基本的に安室ちゃんなわけで、安室ちゃんはこのときセンターで歌ってるから、全部の動きが見える1番前のMINAさんのカウントで覚えることにしたのね。
これをロールオフをやるために1カウント、2カウント、3カウントずらして覚えるんだけどこれが手こずるのよ。
もう身体が覚えちゃったものってなかなかすぐに抜けないからね。
私は1番後ろだったから「前のうららちゃんが動いたら動けばいいや」というラッキーポジションでサボりにサボりまくっていたんだけどツケって周ってくるのよね。
リハのバックカメラにサボり具合がバッチリ映ってた。
本番はちゃんとできたよ!
この腕ぐるぐるが終わったときにゲストから歓声と拍手をもらえてたのが実感できてロールオフの成功を実感できたのが嬉しかったな。
モンキーズたちは誰が何モンキーをするかアンケートして決めた。
さとみちゃんはかわいいからRINAさんがいい、うららちゃんは即答でNANAさん。
あやちゃんは「特にこだわりがないからどなたでもOK」ってことでMINAさん。
私がREINAさんをやりたかったとかではないけど、MINAさんもREINAさんもどちらも好きだからどっちでもよかったっていうのと、あやちゃんを前に出したかったのとカウントずらしをしなくて済むようにMINAさんをやってもらった感じ。
トワイライ!
「Dance in the トワイライ!」のとこ。
安室ちゃんに向かってスーパーモンキーズが手を「バッ!」
この「トワイライ!」の「バッ!」の気持ちよさというのかなー。
ピタッと感。
ここすごい好きだったなー。
「バッ!」の時速を計測したらF1のピットインで取り掛かるスタッフ(あの人たちのことなんて言うんだろう)ぐらいのスピードかもしれないトワイライ。
うららちゃんもトワイライが来るたびに「トワイライ!」って言ってたからたぶんピットイン。
チュンチュンバゴーン
「チューン!チューン!チューン!チューン!チッチチチ・・・・チチチチバゴーーーン・・・!!!!!」
最後こうやって終わっていくんだけど。
もうね、「この時代にしかない振り」っていう感じがすごく好きだったなー。
今だったらこんなポーズ絶対ないだろうっていう。
安室奈美恵さんというリスペクトしかないアーティストにまつわるお話としては不適切な言葉かもしれないけどこのポーズには「厨二病」を感じてしまったよ。
一言で言うと「これめっちゃカッコイイでしょ!」をイキってやっちゃうダサいやつです。
中学二年生ってどうしてもイキる年頃で、ドクロと英語がいっぱいの服を「最高にイケてる」と勘違いして着ちゃってたり、修学旅行先のお土産屋さんで「絶対になんいも倒せない剣のキーホルダー」を最高にカッコイイと勘違いしてバッグにつけちゃったりしてる傾向があることで「ダサい」の代名詞、ネットスラングで厨二病。
こんなことを言うのは忍びないんだけど、チュンチュンバゴーンのポーズにそれを感じてしまったけどお気に入りのポーズだったのよこれが。
今だったら絶対にこんなポーズは出てこないもん。
Stop the musicの時代ならでは。
ここでしかできないレアポーズ。
私にもさ、拗らせてた時代はあるよ。
中二のときは来てなかったドクロと英語がいっぱいの服、18歳で着ちゃってたからね。
やばいなーこれは。
すごい恥ずかしいぞ。
でも話しちゃおう。
なんかね、当時のギャル服ってセクシー系とカッコイイ系に分類されてて、カッコイイ系はなぜか服のどこかにドクロが潜んでたのよ。
ダメージがいっぱい入ってたり、脇腹とか肩にこれでもかとクロスされた紐がついてることも多かったな。
どこぞやの田舎ヤンキーが好みそうな服がね、若者ファッションの最先端渋谷109にいっぱい売ってたの。
これをカッコイイと思ってたわけじゃないんだけど、どういうわけか、
「109に売ってる服は全部ギャル服だ!ギャル服を着てればイケてる!」
こう思っちゃってたから渋谷のセンター街をドクロと一緒に歩いてたわけ。
そうするとね、ドクロを忍ばせてるギャル男からもれなくナンパされるわけよ。
ドクロとドクロのはじめまして。
どっちも終わってますけどね、っていう。
しかも厄介なことに気の合うドクロたちは
「イケてるから声をかけられる・イケてるからナンパ成功する」
っていう勘違いのオンパレードでどうしようもなかったんだよ。
だけど、あの時代、渋谷ギャルの半分はドクロを着てたよ。
ドクロを着ないギャルはハイビスカス(大)をつけてたよ。(ヘアアクセとアルバのコート)
ドクロとハイビスカス(大)が「イケてる」とされてた時代だったんだよ。
でもね、ディズニーからドクロダンスが出てるからぜひ観てほしい。
「骸骨の踊り」っていうシリーシンフォニーのシリーズ。
やっぱエンタメとダンスのパワーってすごいねという学びにこじつけてこの章を閉じるよ。
M2 Stop the music